いやー、今更なテーマで恐縮です。
こういうのって、自分のノウハウの結晶でもあるので、あまりネットで公開するのもどうかと思っていたのですが…。
プロで活躍していらっしゃる方々が惜しげもなくガンガン公開しているので、
あ、俺って小さいな、と思い、書いていくことにしました(汗)
目次
自分のコーヒー抽出技術の原点
まつだのコーヒーの抽出技術は、駒沢にある自家焙煎店ハーモニーさんの影響をモロに受けております。
『ドリップコーヒーの最新技術』という本があります。
カフェ・バッハ、松屋コーヒー、サザコーヒー、堀口珈琲などの名店を含む、20店以上のコーヒー専門店の抽出技術が解説されている、なんとも贅沢な本です。
その数十ある中で、失礼ながら一番 クレージー だったのが、このハーモニーさんなのです。
店主の黒澤さんは、まさに求道者という言葉がぴったりの方で、コーヒー器具はほぼ全て改造し、独自の抽出技術を提唱しています。その名も流体ドリップ抽出術。
まつだは、黒澤さんより焙煎を含め様々なことを学び、器具も彼のお店から購入したものを使用しています。
おススメ器具紹介
ドリップポット:カリタ コーヒーポット ウェーブ
ハーモニーさんでは基本的にカリタの銅ポット1.5Lを使用していますが、購入当時、わたしは次の理由でこのポットを選びました。ただし、黒澤さんによる魔改造が施されているカスタム版ですが。
1) 大きさがちょうど良い。
この、1リットルという大きさが、1-5杯分くらい淹れるのにちょうど良いのです。
銅ポットは0.7Lか1.5Lなのですが、0.7だとちょっと足りないし、1.5だと重すぎます。
2) 値段がお手ごろ
銅ポットだと普通に1万円は軽く超えてきますが、こちらは5000円程。
3) 湯量の調節が自在
極細~太い注湯まで、かなりの幅でコントロールがききます。
これに、きゅうすスキッターという器具を取り付けることで、いわゆる点滴抽出も可能になり、最高のドリップポットに至ります。
ドリッパー:色々(ちょっと長くなります)
前提 その1:大は小を兼ねない
ドリッパーに関し共通して言える重要なことは、大は小を兼ねないということです。
普段1-2杯しか淹れない人の場合、1-4杯用のドリッパーを使うと、とても淹れにくいです。なぜなら、ドリップポットとコーヒー粉間の距離が長くなるからです。狙ったところに注湯しにくくなり、安定しません。
某バスケ漫画のように、お湯をコーヒーに置いてくる(もしくはお湯を刺す)ためには、ドリップポットとコーヒー粉間の距離が短いほど良いです。また、1-2杯用のドリッパーでも、4杯分くらいであれば、余裕で抽出できます。
よって、自分用に買う方は、まずは1-2杯用を買いましょう。
前提 その2:扇型と円錐型
ドリッパーには従来型の扇型(台形のやつ)と、比較的新しい円錐型、大きく二つの形があります。どちらが良いという事はありませんが、今回は円錐型のものを挙げています。
なぜ円錐型を紹介するのか?
1) 応用がきく:
まつだはハーモニー式(中央一点抽出)なので関係ないですが、扇型ですと、縦幅と横幅の長さが違うため、所謂「のの字」に注湯するというのが難しいです。
のの字抽出する場合は、円形である円錐型の方が、やりやすいと思うからです。
2) 注湯スピードの自由がきく:
扇型はカリタ、メリタ、他にもスリーフォーというメーカーもありますが、いずれも穴が小さめです。
一方で、円錐型は大体 大きい穴が一つ。
穴が大きい方が、より注湯スピードの自由がききます。自由ということは、逆にいえば安定しないという事ですが、それが面白い、とわたしは思っています。
扇型は、フィルター含め街中でも手に入れやすいですし、より安定した味を出せるので、ヘンに自由度に拘らず、気軽に美味しいコーヒーを飲みたい方には良いと思います。
本題 ドリッパー紹介:
- ハリオ V60 (1-2杯用)
これが今や世界的なスタンダードになりつつあります。
円錐式の元祖といえばコーノ式であり、味もそちらの方が優れているという意見もありますが、商業的には少なくともハリオの方がより成功しています。
(おススメなのに皮肉ってどうするw)まつだ個人は、はじめてドリッパー買うならこのV60、の、ガラス製をオススメします。
理由はただ一つ、道具としての耐久力です。
コーノ式はアクリル樹脂製しかありません。アクリル製には利点もありますが、耐久度は弱く、あとコーヒーの色素で汚れます。(それが味といえば味?)
一方で、ハリオのこの製品はガラス製であり、長持ちしますし、見栄えも良いです。道具として所有する満足度を高めてくれると思います。
しかもなぜかコーノより安い(笑)尚、他にも磁器製やメタル製もあるので、そこはお好みです。個人的には、中が見える方が好みなので、透明のガラス製にしています。
- ユニフレーム コーヒーバネット
アウトドア用に開発されたこの商品ですが、コーヒードリッパーとしてとても優秀です。
その名の通り、バネのような構造の針金でペーパーを支える設計となっており、これが粉の膨らみを阻害しないため、ネルドリップにより近いと言われています。
また、ペーパーがどこにも貼りつかないので、より注湯スピードが速くなります。たためるので持ち運びも簡単ですし、金属製なので耐久性は抜群です。フィルターはハリオなどの円錐型をそのまま使用できます。
ただ、ペーパーを軽く支えているだけなので、他の1-2杯用と違い、4杯どりは若干無理があります(ペーパーがゆがんだり…)。3杯くらいまでなら余裕ですが。
ちょっと慣れてきた人におススメ。
- キーコーヒー クリスタルドリッパー (1-4杯用)
後発なだけあって、あまり有名ではありませんが、4-5杯分を1回で抽出する人にはオススメです。1-2杯用は販売されていません。
こちらも、ハリオやコーノと比べて美味しい、美味しくないという議論が色々ありますが…。
オススメする理由は、何と言っても美しい! 独特のダイヤモンドカットでキラキラです。
且つ、傷がつきにくく、コーヒーの色素で汚れません。これはポリカードネートという素材によるものだと思います。扱いやすく、しかもお安いので、買いやすいです。味も決して他に劣らないと思います。ペーパーは専用のもありますし、別メーカーのを使っても良いでしょう。
コーヒーオタクを自称していながら味じゃなくて見た目&値段かい!?という感想を頂いた方もいるかもしれませんが、道具としてのお求めやすさと満足度を重視しました。
サーバー:ハリオ V60 コーヒーサーバー
サーバーなんてどれも同じ…なのですが、あえてこれをオススメする理由があります。
それは、杯数目盛だけでなく、ml目盛があること!
これ、意外と当たり前では無いのです。1杯は120-130mlが標準であり、杯数目盛はそれがもとになっていますが、では、150ml淹れたい場合は?という時に、対応できないのですよ。不便ですよね!? (え、どうでも良い?)
正直、デザインについてはより好みものもありますが、このml表示の重要性には換えられない!と思い、これをオススメしたく。
サイズは 450ml (3杯まで) と 700ml のどちらか、お好みで。
むしろ、ビーカーでも良いですよ。プロの方でも使っている方は多いです。ダイソーでも売っていますし。
長くなりましたが、以上です!
皆さま、是非 お気に入りの道具を揃えて、家コーヒー生活を楽しみましょう。

コメントを残す