仕事柄、中東のお客さんを日本に招聘することが良くあります。
仕事ですので原則フルアテンド。交通から宿泊から全てアレンジして臨みます。
(お客さんもそれを望む方が多いです。)
そこで一番の問題になるのが食事。(あとモスク、だけど今回は割愛)
過去に起こった事例だと、次のようなグループをアテンドしました。
- ムスリムのアラブ人
- ベジタリアンのインド人
- 酒飲みのアイルランド人
どないせいっちゅうねん…。
こういうのをなんというのか。八方塞がり?四面楚歌?
仕方が無いので、最大公約数を取って、野菜料理が豊富なインド料理とイタリアンを点々とする毎日。勿論お酒無し。
日に日に不機嫌になるアイルランド人。
分かった、分かった、二人で2次会行こ!ギネス飲ましたるわ!
⇒ たまたまアイルランド産ではなくて更に不機嫌(涙) ひーー!
と、これは極端なケースですが、中東からゲストが来日した場合、それなりに配慮する必要があります。
中でもよく言われるのがハラルですよね。
ハラルについては数々の文献や、専門のコンサルタントもいるくらいですが、まつだはそれほど勉強していません。一方で、実践を通じて学んだ、ムスリムゲストの食事のケア論について紹介します。
① どこまで食事に制限があるかを事前に確認する。
② 和食信仰は捨て去る。好みを事前に確認する。
③ 近隣のハラルフードレストランを探してみる。
④ 基本、魚介食べてもらえばOK。
⑤ 結局、インド料理は無敵。
以下、詳細です。
① どこまで食事に制限があるかを事前に確認する。
ハラルとは、神が決めた「食べることが許されているもの」を指しますが、その解釈は、各自の信仰により異なります。(と、経験上、感じています)
例えば、豚肉を食べるのは論外だとしても、牛肉や鶏肉については、海外にいる時はハラルでは無い肉(=イスラムの手法で処理されたものではない)でも、食べても構わない、と考える人もいます。
よって、ムスリム=ハラルと決めつける前に、ゲスト本人に事前に聞いておくことが重要です。
回答次第では、レストランの選択肢の幅がだいぶ変わってきます。
他にも、ムスリムとは関係なく、ベジタリアンやビーガンなど、色々な制限が考えられます。
② 和食信仰は捨て去る。好みを事前に確認する。
まつだは和食信者ではありますが、外国人ゲストをアテンドする際は、その信仰は一旦忘れるようにしています。
これはムスリムに限らず、日本食に親しみが無い外国人は沢山いますし、また、食に対して保守的で、自国料理しか好まない人も沢山います。(特にインド人!ホント保守的!人生スパイス!)
故、いくら自分が美味しい和食処を知っていて、ゲストを連れて行きたくてウズウズしていたとしても、それがイコール「おもてなし」とはならないことを、肝に銘じる必要があります。
勿論、和食が好きだという人がいたら、思う存分、もてなしてやってくだされ!
③ 近隣のハラルフードレストランを探してみる。
昔はアラブ料理店だけでしたが、今では様々な料理のお店がハラル対応するようになりました。ただ、やはり地方で探すのは難しいかも知れません。
④ 基本、魚介食べてもらえばOK。
ハラルの制限は基本食肉や酒が対象なので、魚介類は食べてもOK!
例えば焼き魚は最高の選択肢!ブイヨンすら入っていない!白ワインも使っていない!
…つまり、ハラルに厳格だと、シーフード料理だとしても全てOKという訳ではないのが難しいところ。お洒落にアクアパッツアとか、出したらあかんで。
⑤ 結局、インド料理は無敵。
世界中で親しまれていて(特に中東)、ベジタリアン料理も豊富なインド料理は、まさに無敵。
野菜料理でも、たとえばベジタリアンカレーといったような、きっちりメイン料理として満足できるメニューがあるのが凄い。これがインド料理の懐の深さ。
人生スパイス!(でも毎日は飽きるよね…。)
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